
Z世代はしばしば"怠け者"と呼ばれるが、若い世代は"仕事とは何か"ということについて、異なる考えを持っているだけだとケンブリッジ大学の教授は考えている。
専門家が分析する新しい労働観とは?
ジャッジ・ビジネススクールで組織社会学やリーダーシップについて教えているトーマス・ルーレ教授は、大学のYouTubeチャンネルに投稿された動画の中で、Z世代の労働倫理を擁護した。
「どの世代も、自分たちよりも下の世代は仕事を怠けていると言ってきました。ソクラテスですらそうだと言われています」とルーレ教授は言い、ギリシャの哲学者が若者のことを"うぬぼれの強い怠け者"と考えていたことに触れた。
どの世代も、モチベーションを上げるものは同じであることが研究で明らかになっています
その上で、ルーレ教授は「仕事に対する期待は変化しています。若い世代は成長や目的と同時にワーク・ライフ・バランスを求めているのです。こうした要求に応えるために、組織は立ち上がる必要があります」と話した。
第3の要素は経済状況です。30年前や20年前であれば、仕事はさらなる安定をもたらしたでしょう。けれど、今は必ずしもそうではありません
一方、Z世代に同情しない意見も
ルーレ教授のコメントは、JPモルガンのCEOジェイミー・ダイモン氏をはじめとした複数の経営幹部の見解とはやや異なる。
ダイモン氏は先週、自分は若い世代にほとんど同情しないと語った。彼らの方が長生きするだろうし、労働時間が短くなる可能性が高いからだという。
「わたしはZ世代やミレニアル世代をそれほど気の毒には思わない」とダイモン氏は語り、自身の祖父母はギリシャからの移民で「着の身着のまま」でアメリカにやってきたと付け加えた。
少し整理してみよう。彼らが働くのはおそらく週に3日半だろう。100歳まで生きるだろう。ガンになることもないだろう。世界で最も大きなリスクである核兵器で世界が全てを破壊しない限り、状況はかなり良くなるはずだ
翻訳、編集:山口佳美
Business Insider Japanより転載(2025.03.31)