
雑談とは一体、何を話すものなのでしょうか?
雑談の仕方を教えてくれる人は、なかなかいません。まして、誰かに「雑談の仕方を教えてください」とは、お願いしにくいはず。
しかし、雑談も立派なビジネススキルの1つ。会議前のアイスブレイクや、同僚・チーム内に心理的な安心感を醸成したりと、雑談ができることで仕事が円滑に進む場面は多々あります。
そこで今回は、印南敦史の「毎日書評」で紹介した本の中から、雑談力を身につけるメソッドをお届けします。
まずは自分がどの苦手タイプか見極める
一口に雑談が苦手と言っても、苦手の原因は人それぞれ。
大まかに分類すると下記の4タイプに分かれます。
1. 自意識過剰タイプ
対処法:相手はそれほど覚えていないので大丈夫
2. 話題が見つからないタイプ
対処法:会話は話題より雰囲気なので、印象のほうを意識
3. 意味のないことを話したくないタイプ
対処法:「雑談は意味がないから意味がある」ということを理解する
4. 話がまとまらないタイプ
対処法:そもそも、まとめる必要はない
雑談に苦手意識があるなら、まずはその原因を理解し、自分に合ったアプローチを取るのが効果的です。
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基本のスタンスは「聞く」
雑談をしようと思うと、つい「うまく話そう」と考えがちですが、雑談においてまず重要なのは聞くことです。
相手を笑わせる発言をするより、相手が楽しく話ができる状態にすることが、会話に笑いを生むコツです。
そのために相手の仕事や趣味、得意なジャンルについて積極的に質問してみましょう。自分のことは聞かれたら答える程度でOK。
面白いことを言わなくてもいいと思えたら、雑談のハードルも下がるでしょう。
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質問を駆使して話を広げる
もっと相手に楽しく話してもらうための質問テクニックとして、「チャンクダウン」(詳細を細かく聞き、話を広げていく手法)が有効です。
その際、「5W3H(いつ? どこで? 誰と? なぜ? など)」を使って、相手の話題から詳細を聞き出しましょう。
これを頭に入れておけば、話題に困ることもなくなります。さらに、質問をしながら相手について知ることで、必然的に話せることも増えていくはずです。
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自己開示はバランス感が重要
いざ自分のことを話すタイミングが来たら、自己開示のレベルに注意しましょう。
たとえば、挨拶をする程度の相手から、いきなり複雑な家庭事情についての悩みを打ち明けられたら、おそらく戸惑うはずです。
つまり、相手が開示しているレベルに合わせて、自分も自己開示の度合いを調整することが大切です。
かといって、当たり障りのなさすぎる内容でも、話は広がりません。「趣味は映画鑑賞です」だけでなく「特にマーベル作品はほとんど観ています」のように具体性を盛り込めると、その話題がわかる人にとっては話しかけやすくなります。
必要以上に自己開示しすぎず、かつ具体性もある、というバランス感覚が重要です。
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以上の4つのヒントを踏まえれば、ある程度、雑談においてどのように振る舞えばいいか、見えてくるはずです。より詳しく知りたい人は、実際に書籍を手に取ってみてください
──2023年12月3日の記事を再編集のうえ、再掲しています。