【フルムゼルベルク(スイス)AFP=時事】スイス東部の隣国リヒテンシュタインとの国境近くの標高1300メートルを超える村、フルムゼルベルクで19日、「カウ・グランプリ」が開催された。この牛のレースには、女性騎手のみが参加できる。≪写真はスイスのフルムゼルベルクで開催された「カウ・グランプリ」で優勝した「ビオラ」と騎手のレア・ベルナーさん≫
このイベントは2006年に始まり、フルムゼルベルクの秋祭りのハイライトとなっている。
主催者によると、レースの起源は、同時に開催されるチーズ市に来る人々のためのイベントを企画することだったという。農家の女性が発案したものの男性陣の反応は鈍く、女性が秘密裏に騎手としてのトレーニングを進めたため、女性のみが参加できることになったのだという。
優勝者に贈られるのは、40キログラムの飼料袋、伝統的なアルプスのカウベル、花束、そして地元の誇りだ。
昨年に続き再び王冠を手にした「ビオラ」の騎手、レア・ベルナーさんは、ゴールラインを越えると拳を上げて歓喜し、観客の拍手を浴びた。「一番大事なのは勝つことではなくて、参加すること」と語り、勝利のカウベルを掲げて鳴らした。【翻訳編集AFPBBNews】